2013年1月28日月曜日

ペダルの話が多い「湘南ベルマーレシクロクロス」(2013/1/27)

フッジッサーン! 都内からのアクセス良し! 写真:tannenbaumさん
初開催の湘南ベルマーレシクロクロス(湘南シクロクロス)に参加してきた。シクロクロスを始めて2年と少しが経つ。全日本選手権出場を夢見て2年と少しだ。

正直なところ、全日本選手権へと繋がるAJOCC管轄下のレース以外のレースに出ても頑張れる気がしない。賞金より賞品より欲しいのはトップカテゴリー昇格なのだ。内緒だけど、そうなんだぜ。さて今回のこの湘南ベルマーレシクロクロスは、AJOCCのレースではないので勝っても昇格がない。

だからパスするか? 初開催のシクロクロスレースに参戦してブログを書くことが、へっぼこシクロクロッサーのシクロクロスへの恩返し。

「ここで盛り上げなければ、未来のシリーズ化もない。関東でGPミストラルと湘南ベルマーレシクロクロスが毎月行われることは、夢へと繋がっていないか? 昇格のチャンスが倍になるし“ミストラルしかしらない関東勢は井の中の蛙”と関西勢にディスられるのを黙ってみてていいのか? 自問せよ! これは最大限のお手伝いだ」と勝手に使命感を抱いて思い込んでいるわけです。

さて、現地へと到着し試走する。

パールイズミを着こなす色男
試走後はチームメイトの高校生と雑談をする楽しい時間。「寒いなー、今日は寒いから生脚やめとくわ。この黒いジャージで出るわ、まじ寒いし」「えー、カメラマン来てるのに?」「うむ、そうねぇ写真写り大事」「あさかさん、ブログのことしか考えてないですよね」「えっ?」「いいのか、それで?」……、いいのか、それで!

ゼッケンは107、自分がエントリーしたカテゴリー2は20人ほどのエントリー数と少ない。「テストレースですので」というけん制発言もチラホラあるようだ。勝手にライバル視しているTeamTAMAGAWAの面々もいるね。いいね!

このレースに出るにあたって、当たり前のようにペダルキャッチを失敗するスタートのもたつきを解消すべく、ペダルを使っていなかったクランクブラザーズのエッグビーターSL(現行のエッグビーター3くらいに相当するもの)に変更した。

これまで愛用していたTIMEのMTB用ペダルATACはとてもいい。とくに、着脱の「着」状態からの「脱」へのメリハリが素晴らしい。

TIMEがシケイン(障害物)前の「脱」の失敗率を大幅に下げると思っている。「脱」されているのに、そうじゃなかった。で、転けたなんてことは皆無。「脱」されていると思ったら、99%「脱」されている。

その点、エッグビーターはヌメリとしていて、ポロリと「脱」される印象。状況を乗り手に的確に伝える力でTIMEに大きく劣る。

ところが、エッグビーターは「着」が素晴らしいから迷う。4面キャッチで、他多数のペダルが2面キャッチであることと比べ、チャンスが2倍なのである。

これを本番と位置づけるAJOCCのレース(シクロクロス東京、GPミストラル)を前にテストする。シューズも新調した。自分にとってこの湘南はホントにテストレースなのだ。

変な手袋200円を装着。写真:有岡建設さん
招集されスタートラインに並ぶ。ねじ込めば1列目に入れそうだが、2列目に。いつもの感覚で「2列目も前のほうだろう」と振り返ると、後ろに3人しかいない。ありゃ、エントリー20人のレースはこんなものなんだ。少ないね。

テストレースと言えども、ビリにはなりたくない! 参加人数の少なさにビリを恐れる。いたってネガティブ。

そして、スタートの合図。ペダルがはまる。もたつきはない。これが4面キャッチの威力。

立派なスタートゲート。計測もチップで行われる。運営もとてもよかった。写真:小金井三郎さん
スタートしてすぐに階段で前が詰まる。接待シクロクロス風に前がはけるのを待って乗ったらギアが重い。あららら、もう最後尾。

「あさかさん、さいこーびだよー」「はひ」

すぐに何人か抜く。自分のペースに合う小集団についていく。ついていく展開というのはなかなかないので、それを経験しておく。

1周を終了し、2周目へ突入。関西圏ではおなじみのDJがらぱの実況も湘南の空へ。

手袋が気になる。写真:tannenbaumさん
突如ズブズブと進まない前輪。コンクリートの斜面を急降下し、コンクリートに着地するセクションで前輪がパンクしたようだ。

リムうちに強いとされるチューブラータイヤも、強くリムうちすればパンクする。試走ではなんてことなく思えていたところもレースペースでは牙を向く。

チューブラータイヤを過信していた素人に、シクロクロスの神様はまたひとつ経験値を与えたわけです。前輪タイヤの空気圧を状況に合わせて管理すべし。

ズブズブとそのまま進む。頃合いをみてリタイアしよう、いやー、まいった。パンクなんだからリタイアも仕方ない。

「どしたのー?」の声にも「パンクしたー」と答えられる心拍数に。闘争心はない。テストレースはもう終わりだ。

ピットにいるTeam12Soの総監督が「タイヤかえたるからピットまで走れ!」と。え、チーム員じゃないのに???

初めてのピットイン
初めてのピットにイン!「もう走りたくないよ~」と泣き言を言うロマンチスト系男子に「金払って出てるんだから最後まで走らないなんてもったいない!」と世の中カネ系男子。

前輪をつけかえられ、強制ピットアウト!

交換したタイヤがすこぶる進む。タイヤはパンクしたものと同じ、チャレンジのファンゴがついていたが、メネシスのリムで手組みされたホイール(スポークは2ミリだそうだ)がいいのか、空気圧が高めだから進むのか。とても軽い。

経過した時間をガーミンで確認すると20分。「あと20分も走るのか」という心境での残り20分。

下ハンにぎって、スピード差を確認するテスト。泥で前輪を滑らせながら走るテスト。

膝を怪我しているチャンピオンシステムのジェイムス・メイチンに周回遅れにもされ、強い人とのスピード差を感じるテスト。

そんなこんなで、レースを終了。機材トラブルがあっても周回遅れはみじめなものだ。テストレースなんて言ってたら余計なパンクテストまでついてくる始末。

ホイール交換後 写真:春日部写真店さん
心拍ベルトが胸を締め付けるから心拍数をとらないと決めていたけど、初めての湘南ベルマーレシクロクロス開催だもの。AJOCCシリーズ戦化を期待してるもの。ネタをどれだけ拾うかが重要だもの。

心が折れた瞬間を確認できる通称「折れ線グラフ」を公開し、シリーズ化祈願としてこのブログを終わりにする。

8分20秒の落ち込みったら! 不安定で平均値も低い。これじゃ勝てない。

応援ありがとうございました。Team12Soの方々もお世話になりました。

2013年1月14日月曜日

GPミストラル第5戦「凡戦のなかにも学びはあるのか」(2013/1/13)

枯れた草木とシクロクロス、冬(写真:tannenbaumさん
GPミストラルの第5戦に参加してきた。

雪の予報が次の日へスライドし、降雪の前のあたたかい1日。コースはいつもの通り吉見総合運動公園内につくられた。

が! いつもの通りと言っても、吉見総合運動公園はけっこう広い。夏の惨敗を思い出すサマークロスでも使われた公園の一角を使った超ハイスピードコースでレースは行われた。いつもの吉見であって、いつもの吉見ではない吉見だってある。

こっち側でつくるコースははっきり言って苦手。

「ハイスピードコースはテクニックより自脚が結果に繋がり、ロード出身者が走りやすく有利」なんて声もあるけど、ハイスピードで滑らずコーナリングをこなすってのはテクニックが必要だよ。あと「滑るか滑らないか知ったことではない!」と駆け抜ける度胸もかな。

自分は「縦、上下への動きには自信があるが、横への動きに自信なし。度胸なし」で苦手意識が先を行く。

招集が始まり、スタートラインに立つ。チームポイントのおかげで最前列に。

もう少し低く跳ぶと無駄がなくていいね
まだ午前9時台と、はやい時間なのにあたたかい。スタートラインに並びスタートコールを待つ間、ウィンドブレーカーをはおり、脚はすぐに脱げる合羽のズボンで隠す。それだけで震えないんだもの、あたたかい。

チームポイントが近く、勝手にライバル視しているTEAM TAMAGAWAの人たちが、まわりを囲む。TEAM TAMAGAWAは上位に残る人が多いので、ここをターゲットにしてあわよくばブチ抜く。それができれば昇格もある。

このチームは外から見ていると、とてものほほんとしていて仲が良さそう。いいね。今日の陽気とこのチームののほほんとした雰囲気に飲まれこちらの緊張はなくなり、同時に戦意までもがアレレのレ。いいのか、それで!

スタート5分前〜。ウィンドブレーカーを脱ぎ、合羽も脱ぐ。横から「おぉ、生脚」とつぶやきを聞く。男は生脚。この陽気で脚が寒いと感じる負荷しかかけられず、勝てるのかこの野郎。スタイルで威嚇する。ハッタリですがな!

スタート!

耳が寒いのは仕様です(写真:亘さん)
いつも通り、ペダルキャッチに失敗。カテゴリー3の最前列スタートであれば、多少のキャッチ失敗があってもすぐに先頭に出れたが、スタート後の全体のスピードが速い。

コーナリングスピードは速く、上下動の動きが下手な人が、上下の動きが必要なところで極端に遅く感じるが、抜くほど遅くないといういつもの罠。後ろから見ていて、とってもチャレンジングなコーナリングをしている。滑らなければ速いが、いつ滑るかわからないチャレンジングなコーナリング。ピッタリつけると落車に巻き込まれそうだ。

シクロクロスではピッタリと後ろにつかないようにする。前走者の落車を回避できるギリギリならペースメーカーに使えるし、今日のようなハイスピードコースなら空気抵抗も軽減されるのでよい。これが定説か。

トップカテゴリーならもう少しリスクは低いかもしれないけど、みるからに転けそうだもの。順位をあげるためにもリスク回避は必要だ。実際、豪快にスパーンと転けたもの。そして避けたもの。それが2回も。定説は先人の知恵だもの。

大田区から緑の刺客Sさんが接近中
(写真:tannenbaumさん
「マジきつい、舗装路で休むわー、休んでこその爆発だわー(心の声)」と脚をゆるめているのに、なぜか加速する我が自転車。まさかまさかのケツプッシュである。屈辱のケツプッシュをしたのは、先日、使わなくなった3本ローラーを3千円でお買い上げしていただいた緑の刺客S田さんだ。ケツプッシュのあとに颯爽と抜いていくS田さん。5千円で売れば良かったぜ。こんチクショー。

しかし、いままで休み所だと思っていた舗装路区間で脚を休めると、ズバッと抜かれてしまうのねー。簡単なところで休んじゃダメ。休むならむしろテクニカルな区間で休んだほうが、自分が障害物になって順位を下げないんじゃないか。カテゴリー2の3戦目にしてそれを感じる。

舗装区間で休みたくなるってことは体力も足りないんだから、高強度のトレーニングをして、積み上げていかなくてはね。凡戦のなかにも学びがある。

そんなこんなで、順位は44位中、21位。1位のゴールから1分51秒の遅れ(走行%は94)。実力通りの順位に落ち着いた印象。腰痛を抱えて走った割にまぁまぁだな(精一杯のイイワケ、ハッタリですがな!)。

あたたかな気候。椅子に座ってのんびりお茶でも飲みながらシクロクロス観戦をしたい第5戦だった。

応援ありがとうございました。

Twitterもやってます。やってますとも。