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時系列はともかく、とりあえず写真を置くとブログらしくなりますね(写真:小金井三郎) |
前回のレース(野辺山シクロクロス)で惨敗し、レース後“とあるカテ2の男”に「どうすか、カテ2は(ニヤリ)」と先輩風を吹かされた私。咳が止まらない長引く風邪とディレーラーが折れるメカトラが重なったにしても、負けは負け。
負けた男は、ひとり唇を噛むしかなかったのであった。ブログで少し吠えてみるしかないのであった。吠えても吠えなくても今シーズンはまだまだ終わらない。レースはすぐにやってくる。「だって、冬がシクロクロスのシーズンだからさ!」ということで、私にシクロクロスの楽しさを教えてくれた心のホームレース「GP-mistral」の第4戦に参戦してきた。
まずはコースの試走。試走1周目を終えて、第1印象は「前回よりも簡単になった。でも、やっぱり降車してランニングする人も半分くらい出てきそうな区間はある」「先頭に出て、すべて乗る。それで差がつく」だった。その点、前回のミストラルと同じだ。
試走2周目。シケイン(障害物)、階段のセクションを除き、全区間乗れる感触を確かにする。泥区間でも乗ってクリアすることを決意。3周目、4周目は乗れるだけではなく、速く乗れるコース取りを探る。
ここでチームメイトの高校3年生カテ1レーサーを発見。一緒に試走する。「あさかさん、ここの泥ののぼりを乗って行けちゃうの、それもうカテ1っすよ」とヨイショ1発。「いや、オレは体力がないのだ、あとスピードが乗ったカーブが下手なのだ」と返す。高校生には、このようにクールな大人の返答をしましょう。ヨイショに浮かれてはいけない。
やいのやいの言いながら、水路に木を浮かせた危険ゾーンへ。高校生が「ここ乗ったまま行けるんすか」と問うので、試走4周を全部乗ったままこなした大人の私は「おうよ、余裕だよ」と先陣を切る。そこへ行くのです!
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すべてのネタはすべてのブログのために(写真:しげごん) |
転けた。いさぎよく降車したほうが安全。そこへ行くのです!
そして、招集。スタートラインに並んでスタート1分前。「あさかー」と、チームメイトの声。「あさかー、あさかー」と続く。知らない人まで「あさかー」と。うるさい!!! 男と男の真剣勝負の場なのであります。そこへ行くのです!
スタートまで30秒前。静寂。10秒前。スタート!
ペダルがはまらず加速できない。1つめのシケインまでに先頭に立つつもりでいたが、加速1発が決まらず、番手を下げてしまう。
そしてシケインへ。前があきらかにシケイン下手で詰まってしまう。シケインを自分のリズムで軽快に越えることができない。
そしてすぐ右へのヘアピンカーブ。後続の前輪が、自分の自転車の後輪にガツガツと当たってくる。ヘアピンを降車してクイッとまわる人もいる。シケインからずっと降車のまま突っ込んできているのかもしれない。大渋滞がおきる。
広いコースから狭いコースに入ると渋滞がおきる。これぞ、自然の摂理。渋滞はおこるべくしておきるのだ。
しかし、再度ペダルを踏んで前へ出る。右から抜こうとする。右を閉められる。失速。いや、まだまだと踏ん張る。カテゴリー2は、やはりレベルが拮抗している。後ろにいるにはもどかしくても、ラインを外し荒地を走って抜くほどの脚力差はない。
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青い空、天高く、生脚キラリ鼻水ダラリ(写真:せきねさん) |
試走で乗れた区間で、前がミスったり、降車してしまう。これに付き合うしかない状態。
こうなると渋滞に従順に並ぶ不安顔のサンデー・ドライバー、ラーメン二郎の行列に従順に並ぶ小市民のようになってしまう。「あなたは高速道路の路肩を走りますか、ラーメン二郎の行列に横入りしますか」と問う。しないであろう。しないと答えたであろう。
しかし、そういうメンタリティをレースに持ち込んでいいのか、君たちは。「レースでは路肩を走れ! 横入り上等、夜露死苦。睨まれたら睨み返せ!」、そういう気持ちで挑まなくてはならない。私もそれを忘れてしまったようだ。真面目に生き過ぎたがゆえ。
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光と影と色男(写真:せきねさん) |
「どうすか、カテ2は(ニヤリ)」と風を吹かせた男が、前方にみえる。はやい段階で抜かれたのだが(ミストラルコーナーで律儀に並んで待っていたら、降車で隙間にグイと入り駆け抜けていったのをみた。必要なのはアレですよ、君)、距離はジワリジワリと近づいていた。これは追いつくのも時間の問題だ。
「どうすか、吉見は(ニヤリ)」と抜く。
しかし、すぐさま抜き返される。ここで先輩のプライドをみた。そのまま、可もなく不可もなく負荷もなくゴール。34人中23位、トップからのタイム差は2分47秒。
「次はみておれ!」と挑んだホーム吉見の「GP-mistral」であったが、スタートのミスからそのまま無難な展開に飲み込まれてしまった。ただ、希望はみえる。現状でも十分戦えるし、展開次第で、あわよくば勝つことも不可能ではない感触を得た。
ゴール後、先輩が近寄ってくる。再度ここで風が吹くのかと構えていると「タイヤの空気が抜けちゃって〜、スローパンクみたいな」と、まさかのイイワケ。いいのか、それで!
その後、チームメイトといつものうどん屋へ。冷えた身体にガツンと沁みわたる「チゲ鍋うどん」をアフアフ言いながら反省会。「あさかさんは、もっと集団で走って揉まれるほうがいい。集団走行の練習が足りない。もっと他人にひきまわされたほうがいい」と、さっきまで腰が痛いと嘆いていたカテ3レーサー●●さんから説教を受ける。
「説教は昇格してからしましょうね」の意味を込め「じゃ次は●●さん優勝で」と返す。うどん屋に先輩風が吹いた。ミストラルが吹いた。いいのか、それで!
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