信州クロス最終戦、南アルプス戦に出場してきた。
昨日は荒川の荒地を走り前輪で犬のウンコを踏み「ウンコがとれるまでがシクロクロスです」という新しい精神的鍛錬を試した。
こすりつけるように無駄に砂利を走り、砂利道にも強くなった。「勝負ウンがついたかもねー」なんて、少しうまいこと言われて次の日挑んだ信州クロス。
当日、夜中の3時にチームメイトをピックアップし、会場の山梨県南アルプス市へ向かう。
チームメイトは運転もできるので、多少の寝不足でも安心。
日の出と富士山 |
深夜の高速道路は空いてて快適。会場に着くまで残り約30km、少し眠くなってきたのでチームメイトに甘えて運転を交代。車内でジャージに着替えるときに股間を隠す用の毛布で全身を包み、助手席でやすらぐ。
まもなく高速を降り、細い道をのぼり山の上にある会場へ。いろは坂のようなうねった道で……、酔った。
会場に着いても受付開始時間まで余裕があるしすでにグッタリなので1時間ほど寝る。車内でジャージに着替えるときに股間を隠す用の毛布にくるまって。
1時間後、気持ち悪くても試走はしなきゃと、例の毛布で股間を隠しながら滞りなく着替え完了。
1時間後、気持ち悪くても試走はしなきゃと、例の毛布で股間を隠しながら滞りなく着替え完了。
「最終戦は1980年代のような壁を登らせるコースだ。ジェットコースターのような下りを勇気を持って攻められるか」(公式サイトより)
ジェットコースターに乗ったことないんですね、わかります。土と枯れ葉と大粒の砂利が混ざった路面と急斜面、急カーブの連続。MTBの人たちは後輪を滑らせつつも楽しそうに下って行く。しかし、私はシクロクロッサー。シクロクロスの大会ではクロス車で走るのだ。
(ここまでの試走中に3回●く……。車酔いおそろしや)
シクロクロスはスタートの位置取りが勝負を左右する自転車競技と言われている。ずば抜けた脚力・心肺能力を持っていない自分にとって、はやりスタートは重要だ。
3周ほど試走をし受付で招集時間を聞く。答えが返ってこない。「うーんと、えーと……」と考えている。
その横から「まぁー、時間に近くなったら人が集まるからさー、大丈夫だー」とほかの選手が言ってくる。「これは罠だ。この人は誰よりも早めに並ぶ気に違いない!」と「スタート/ゴール」と書かれているゲートがみえる範囲でウォーミングアップ。これで間違いないだろう。
お約束の「遅れてきた人は最後尾ルール」により最後尾へ。並んで1分、緊張する間もなく、はいスタート~。緊張がないのでペダルカッチリ。でも最後尾。
最後尾スタート。後ろにいくほど斜め |
スイスイと順位をあげたい。前でさっそく落車。道幅、目一杯、人の壁。壁の向こう側はお構いなしでどんどん進む。まだあきらめない。どこまで順位をあげられるか。斜度13%くらいの斜面で数人パス。
続くは完全シングルトラック。前が遅い。シングルトラックだから抜かない、抜けないでは勝てない。
道を外して無理に抜こうとするが、土が斜めに盛っていて滑る。ズリッ滑ってと右脚をついているうちに、遅い人は淡々とのぼる。ムキー。また追う。
1周目は乗車率高い |
後ろから祈るように「はやく、はやく!」と声をかけ追い立てながら斜面を駆け上がろうとするも、そううまく走ってくれない。追突を防ぐために踏むのをやめる。その途端、後輪はグリップを失い落車……。石にヒザを強打……。ついた手も痛い。
オワタ。チームメイトにもパスされ、超惨敗。
シクロクロスの大会では、おそらく末端の競技人口を増やしたいがために、MTBでも出場可能にしていることが多いが、今日のようなコースでは「MTBが有利だ」なんて声がすぐあがってくるし、速く走れないMTBの人はシクロクロス車と速度域が違いすぎて、障害物になってしまう。
これまでと比べ、シクロクロスブームがやってきている今、ルールをそろそろ見直す必要があると思う。もしくはMTB専用クラスをつくるか。
自分はシクロクロスの大会でシクロクロス車が不利になるような構成のレースには出たくない。なーに、弱い奴のイイワケでしかありませんよーと軽く流すような問題ではない気がする。
やはりいつまでも勝てないチームメイトとともに「MTBじゃまよねー」となぐさめ合いながら帰路につくのであります。
結論。ウンコを踏んでも勝負ウンはつかない。